お祭りに参加する時の定番の履物といえば雪駄です。雪駄の読み方は「せった」です。
お店に買いに行ったり、ネットショップを見ていると本当にたくさんの種類があってどれを選んだらいいのか分からなくなりますよね。この記事では雪駄の種類と選び方について動画と写真で分かりやすく解説しています。雪駄選びの参考にしてくださいね。
雪駄のサイズの選び方や履き方については別の記事で紹介しています。この記事と合わせてぜひご覧ください。
目次
雪駄の種類と選び方を動画で解説
雪駄の種類と選び方について動画で詳しく解説しています。まずは動画をご覧ください。
雪駄底の種類
まずは雪駄の裏面である雪駄底の種類から解説します。現在、販売されている雪駄の主な雪駄底には次のようなものがあります。
- ライト底
- ベタガネ底
- 牛革底
- スポンジ底
- アメ底
- タイヤ底
それぞれどのような特徴があるのか解説していきますね。
ライト底
現在、一番普及していて最も手に入りやすいのがライト底の雪駄です。ビニール素材の硬質スポンジでできています。安価な素材ですので、雪駄の価格がリーズナブルなのが特徴です。ビニールの底なので、雨の日やタイル、マンホールの上では滑ってしまう危険性があるので注意が必要です。かかとは部分にはビニール素材や革素材の部品が付いています。馬の足の裏に付ける蹄鉄(ていてつ)の形をした金具がよく付いています。歩くとこの金具が地面とこすれて音が鳴ります。
どこでも購入できて、値段も安いのでお祭り初心者におすすめの雪駄底です。お祭りで雪駄を使用すると、他の人に間違えて履かれていってしまったり、雪駄底がはがれてしまったりします。雪駄を無くしたり、壊れてしまうことが多いので、使い捨ての感覚で安価なライト底の雪駄をお祭り本番当日だけ履く上級者も多いです。
ベタガネ底
「雪駄チャラチャラ」なんて言葉が江戸時代からあるように、雪駄底を地面とこすり合わせて音を鳴らしながら歩くのが粋な履き方です。より大きな音を出したい人は、雪駄底のかかとにベタガネと呼ばれる金具が付いた雪駄底を選ぶことをおすすめします。ベタガネは長時間歩いていると外れてしまうことも多いです。一度外れてしまうと修理ができませんので、使い捨てくらいの感覚で履いてください。
ベタガネが付いていない雪駄でも、後からかかとに金具を付けることも可能です。この金具のことを後金(あとがね)といいます。後金が取り付けできる雪駄底と取り付けできない雪駄底があります。詳しいことは別の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
牛革底
雪駄底の中でも一番丈夫で粋なのが牛革底の雪駄です。もともとは雪駄は牛革底でしたので、元祖雪駄底とも呼べます。かかとには金具が付いていますので、歩くとシャリシャリ音が鳴って、とっても格好いいです。金額は高価ですが、高級品なので、牛革底の雪駄を履いていると周りの人からうらやましがられます。
お祭り本番当日ですと、長時間歩くことが多いので、すぐに牛革底が痛んでしまいます。もったいないのでお祭り本番当日はあまり履かない方がいいです。お祭りの会合や宴会、半纏合わせに行くときに使用することをおすすめします。
スポンジ底
ライト底や牛革底は雪駄底が薄くて硬いので、長時間歩いていると足がどうしても痛くなってきてしまいます。少しでも快適に歩きたいという人にはスポンジ底の雪駄をおすすめします。雪駄底が厚手のスポンジ素材でできておりフカフカした履き心地なので、足が痛くなりにくいです。ただし、雨の日は滑りやすいので注意が必要です。また、スポンジ部分が水を吸ってしまいますので、雨の日の利用はおすすめできません。かかとの部分に金具は付いていないので、歩いても音はなりません。後金(あとがね)と呼ばれる、雪駄のかかとに取り付ける金具も使用できませんので注意が必要です。
アメ底
雨の日にもスポンジ底の雪駄を履きたいという人はアメ底の雪駄がおすすめです。スポンジ底の下に黄色い飴色のゴムが貼ってあるので雨の日でも滑りにくいです。スポンジ底の雪駄と同様にかかとに金具は付いていません。また後金を付けることもできませんのでご注意ください。
タイヤ底雪駄
雨の日でも一番滑りにくいのがタイヤ底の雪駄です。自転車のタイヤを広げて貼ってあるので、濡れた路面やタイル、石畳、マンホールの上でも滑りにくいです。地面がタイル張りの商店街や歩道で開催されるようなお祭りに参加されるようでしたらタイヤ底の雪駄がおすすめです。タイヤ底でもかかと部分にベタガネが付いているタイプもありますので、音を鳴らしながら歩きたい人は金具付きのタイヤ底雪駄を選ぶのをおすすめします。
雪駄表の種類
続いて雪駄の表面である雪駄表と鼻緒の種類について解説します。代表的な雪駄表には次のようなものがあります。
- ビニール雪駄(白鼻緒)
- ビニール雪駄(その他の鼻緒)
- テントモ雪駄
- デザイン雪駄
- 天然素材雪駄
それぞれどのような特徴があるのか解説していきますね。
ビニール雪駄(白鼻緒)
一般的に使用されているお祭りの雪駄が一番よく見かけるのが白鼻緒のビニール雪駄です。井草が編まれている模様をビニールに型取りした雪駄です。大量生産されていますので、リーズナブルな価格で購入することができます。お祭りでよく見かける鼻緒の色は白色が多いです。ですので、もしどの雪駄を購入したらいいのか迷ったら、白鼻緒のビニール雪駄を選んでおけば間違いがないです。
ビニール雪駄(その他の鼻緒)
ビニール雪駄には白色の鼻緒以外にもいろいろな色や柄の雪駄があります。男性が着物を着る時によく履いているのが黒鼻緒のビニール雪駄です。もちろんお祭りで使用しても大丈夫です。その他にも蛇鼻緒の雪駄もお祭りにおすすめです。鼻緒はいろいろな色や柄がありますので、お好みで選んでいただければ大丈夫です。鼻緒の色選びに迷ったら、帯の色や股引の色、血止めの色など他に身に着けているお祭り衣装の色と合わせるとバランスがいいですよ。
テントモ雪駄
雪駄の表地と鼻緒が同じ生地や素材を使用している雪駄がテントモ雪駄です。テン(天)とは雪駄の表地のことです。この表地と鼻緒がトモ(共)に同じ色・柄なのでテントモ(天共)雪駄と言います。トモテン(共天)雪駄とも呼ばれます。
男性向けには蛇やワニなどの革を使ったテントモ雪駄や藍染生地などの落ち着いた色の生地を使ったテントモ雪駄がおすすめです。
女性向けにはちりめんの花柄生地などを使用した華やかな柄のテントモ雪駄がおすすめです。
テントモ雪駄の色や柄も、他に着ているお祭り衣装の色や柄に合わせると綺麗なコーディネートになります。ちりめんの花柄のテントモ雪駄なんかは、同じ生地の巻帯と合わせると見た目のバランスがいいのでおすすめです。
デザイン雪駄
職人さんの自由な発想で表地と鼻緒を組み合わせたのがデザイン雪駄です。雪駄の表地と鼻緒の色や素材が異なる組み合わせです。無限の種類がありますのでお好みで選んでいただければ大丈夫です。
雪駄の鼻緒の色は、巻帯や血止め、法被などのお祭り衣装と色の系統を合わせるとカラーコーディネートのバランスがいいです。デザイン雪駄はコーディネートがいろいろ楽しめますので、お祭り衣装を華やかに着飾りたい女性におすすめです。
天然素材雪駄
雪駄の表地がワラや井草、トウキビ皮、竹の皮などで作られた昔ながらの雪駄が天然素材の雪駄です。戦国時代に発明された雪駄ですが、もともとはワラの草履(ぞうり)の底に革を貼って歩いたのが発祥とされています。なので、天然素材の草や木の皮で作られた雪駄は元祖といっても過言ではありません。粋に雪駄を履きこなしたい人には天然素材の雪駄がおすすめです。ただし、素材が草や木の皮ですので、耐久性はあまりありませんのでご注意ください。また水にも弱いので雨の日の利用は避けたいところです。
雪駄の購入方法
店舗で購入
お祭りで使用する雪駄は祭り用品専門店の祭すみたやで購入することができます。ベタガネと呼ばれる金具付きの雪駄や本革雪駄など、いろいろな種類とサイズの雪駄を取り揃えています。実際に試着することもできますので、あなたにぴったりのサイズ選ぶことができます。ぜひご来店くださいね。
祭すみたや 助信駅前店
〒430-0911 静岡県浜松市中央区新津町14-1
電話 053-489-3398
メール info@sumitaya.co.jp
ネット通販で購入
雪駄は祭すみたやのネットショップでも購入することができます。お店に行くことができない人でも自宅のパソコンやスマホから簡単に雪駄を注文することができます。日本全国に配送していますので、ぜひご利用ください。
雪駄に関する記事
この記事の他にも雪駄に関する記事がたくさんあります。ぜひご覧ください。