お祭りで使用する定番アイテムといえば手甲です。手甲の読み方は「てこう」や「てっこう」です。地方によっては「こて」と呼ばれたりもします。手首や腕に巻いて使用します。
手甲は形が特殊なため、どうやって洗っていいのか分からない人も多いと思います。洗濯機を使用していいのか?手洗いをしないといけないのか?疑問に思っている人も多いのではないでしょうか?
そこで、この記事では手甲の正しい洗い方について解説しています。
この記事を最後まで読んでいただければこんなことが分かります。
- 手甲を手洗いで洗う方法
- 手甲を洗濯機で洗う方法
- 藍染めの手甲を洗う方法
- 手甲の正しい保管方法
目次
手甲の洗い方を動画で解説
手甲の正しい洗い方について動画で分かりやすく解説しています。まずは動画をご覧ください。
手甲とは?
手甲は扇状の形をしたリストバンドのような形をしたお祭り用品です。手首や腕に巻いて使用します。手甲の端にはこはぜと呼ばれる金具やマジックテープが付いています。こはぜやマジックテープを留めることで腕に巻くことができます。
手甲の用途
お神輿の担ぎ棒や屋台・山車などの引き棒に直接手首の肌が触れると、怪我をしてしまうことがあります。手甲を巻いておけば、すり傷や打撲などの怪我から手や手首、腕を守ることができます。
また、お囃子の人や手古舞の人が装飾用として使用する場合もあります。
手甲の種類
お祭りで使用される手甲には主に3種類あります。
- 手首だけに巻くタイプの手甲
- 手の甲まで生地がある甲付き手甲
- 腕全体を包む長手甲
この記事では手首のみ巻くタイプの手甲を使って、洗い方を解説しています。その他の種類の手甲についても洗い方は同じになります。甲付き手甲や長手甲も、これから解説する方法で洗えば大丈夫です。
手甲の洗い方
それではさっそく、手甲の正しい洗い方について解説してみたいと思います。
手甲の洗い方ですが、主に2通りの洗い方があります。
- 手洗い
- 洗濯機で洗う
手甲を手洗いで洗う方法
まずは手洗いで手甲を洗う方法について解説します。
【1】洗面器やたらいに水を入れてください。水は水道水で大丈夫です。急激な色落ちを防ぐために、お湯ではなく普通の温度の水を使用してください。
【2】水洗いだけでも大丈夫ですが、汚れがひどい場合は水の中に洗剤を入れてください。洗剤は色落ちを防ぐためにおしゃれ着洗い用の中性洗剤を使用してください。
お祭り用品は日本の伝統的な染色技術で染められいるものが多いです。変色する恐れがあるので漂白剤は絶対に使用しないでください。色落ちするだけでなく、生地がボロボロになってしまう危険がありますので注意してください。
【3】手甲を水の中に入れてもみ洗いしてください。
【4】手甲を洗い終わったら、中性洗剤が落ちるように流水でしっかりすすいでください。
【5】手甲を脱水するときは、乾いたタオルに手甲を挟み、タオルドライをしてください。タオルを強く押すことで、手甲の水分をタオルに移します。型くずれを防ぐために絶対に手甲を絞らないようにしてください。
【6】洗い終わったら、手甲を乾かします。手甲を干す前に、まず生地を軽く引っ張り、しわを伸ばしてください。乾かす前にシワを伸ばしておくことで、保管するときに楽になります。
【7】手甲を干すときは、日の当たらないところで陰干ししてください。洗濯ばさみに挟んで、吊る干しすれば大丈夫です。日光が当たるところで干すと、手甲が変色してしまう場合があるので注意してください。
手甲を洗濯機で洗う方法
続いて、洗濯機を使って手甲を正しく洗う方法について解説します。
【1】洗濯機で手甲を洗うときは、手甲の破損を防ぐために必ず洗濯ネットに入れてください。
手甲にはこはぜと呼ばれる金具が付いているものがあります。手甲をそのまま洗濯機に入れてしまうと、こはぜが曲がってしまう危険があるので注意してください。
【2】洗濯ネット入れた手甲を洗濯機の中に入れます。
手甲は日本の伝統的な染色技術で染められているものが多いです。本染めで染められた手甲は水に入れると色落ちします。色移りする場合があるので他の衣類と一緒に洗わないようにしてください。
【3】洗剤を使用する時は、色落ちを防ぐためにおしゃれ着洗い用の中性洗剤を入れて下さい。
お祭り用品は日本の伝統的な染色技術で染められいるものが多いです。変色する恐れがあるので漂白剤は絶対に使用しないでください。色落ちするだけでなく、生地がボロボロになってしまう危険がありますので注意してください。
【4】洗い・すすぎ・脱水を設定し、スタートボタンを押してください。洗いは1回程度、すすぎは1回程度、脱水は2~3分程度に設定します。使用する洗濯機の一番短い時間や回数の設定で軽く洗います。
洗濯機の乾燥機能や乾燥機を使用すると手甲が急激に縮んでしまいます。手首に巻けないくらい小さくなってしまいますので、乾燥機能は絶対に設定しないでください。
【5】洗濯機で手甲を洗い終わったら、乾かします。手甲を干す前に、まず生地を軽く引っ張り、しわを伸ばしてください。乾かす前にシワを伸ばしておくことで、保管するときに楽になります。
【6】手甲を干すときは、日の当たらないところで陰干ししてください。洗濯ばさみに挟んで、吊る干しすれば大丈夫です。日光が当たるところで干すと、手甲が変色してしまう場合があるので注意してください。
藍染めの手甲の洗い方
手甲には藍染めという日本の伝統的な染色技術で染められたものがあります。
藍染めは藍(あい)という植物由来の染料を使って染める技法です。長年使用しているうちに色がだんだん落ちていき、藍本来の独特な風合いになります。何年もかけて色の変化を楽しんでいく染め方です。
この藍染めの手甲ですが、新品の状態だとものすごく色落ちします。水にちょっと濡れただけで、真っ青な染料が溶け出すので、肌や洗面台、洗濯機などが真っ青になってしまいます。しかも、洗ってもなかなか色が落ちません。
ですので、他の染色方法で染められた手甲と違い、藍染め手甲を洗う時は注意事項がたくさんあります。続いて、藍染め手甲の正しい洗い方について解説します。
藍染め手甲を手洗いで洗う方法
【1】洗面器やたらいに水道水を入れてください。水道水は常温で大丈夫です。お湯を使うと、藍が激しく色落ちするので注意してください。
【2】洗剤は入れずに水だけでもみ洗いしてください。
藍が変色してしまうので洗剤や漂白剤は絶対に使用しないでください。藍染め以外の手甲でしたら、中性洗剤を使用することができますが、藍染めの手甲の場合は中性洗剤の使用もダメです。また藍染めはお酢で洗うといいという人がいますが、これは迷信です。変色する恐れがあるので、お酢も絶対に入れないようにしてください。
【3】脱水する時は藍染の手甲を乾いたタオルに挟み、タオルドライをしてください。タオルに藍が色移りして真っ青になってしまいますので、捨ててもいいようなタオルを使用してください。
【4】洗い終わったら、藍染め手甲を乾かします。手甲を干す前に、まず生地を軽く引っ張り、しわを伸ばしてください。乾かす前にシワを伸ばしておくことで、保管するときに楽になります。
【5】藍染め手甲を干すときは、日の当たらないところで陰干ししてください。洗濯ばさみに挟んで、吊る干しすれば大丈夫です。日光が当たるところで干すと、手甲が変色してしまう場合があるので注意してください。
藍染め手甲を洗濯機で洗う方法
藍染め手甲は洗濯機でも洗うことができるのですが、あまりおすすめしません。
藍染め手甲を洗濯機で洗うと、洗濯槽が真っ青になってしまいます。藍染め手甲の洗濯後、しばらくの間は白色の衣類に青い染料が付着してしまう恐れがあります。
藍染め手甲は洗濯機ではなく、手洗いすることをおすすめします。
手甲の保管方法
最後に、手甲の正しい保管方法について解説します。手甲を正しく保管することで、翌年のお祭りで快適に素早く手甲を使用することができます。
【1】手甲を保管する前に、アイロンでシワを伸ばします。ほとんどの手甲は綿素材で作られているので、アイロンを高温に設定すれば大丈夫です。ポリエステル素材やナイロン素材などの手甲をアイロンがけする時は、化繊用の設定温度にしてください。
【2】手甲のテカリを防ぐために、必ず当て布をしてからアイロンがけしてください。
【3】手甲を保管するときは、変色を防ぐために、タンスの中やクローゼットの引き出しの中など、日の当たらない場所で保管するようにしてください。
手甲を売っているお店
店舗で購入
お祭りで使用する手甲は祭り用品専門店の祭すみたやで購入することができます。実際に試着することができるので、自分に合った手甲を選ぶことができます。また、腹掛や股引に合わせて、いろいろな種類の手甲を取りそろえています。ぜひご来店ください。
祭すみたや 助信駅前店
〒430-0911 静岡県浜松市中央区新津町14-1
電話:053-489-3398
メール:info@sumitaya.co.jp
※ 遠州鉄道 助信駅から徒歩1分
※ 大駐車場完備
ネット通販で購入
手甲は祭すみたやのネット通販でも購入することができます。遠方の方やお店に行く時間が無い人は、パソコンやスマホで簡単に手甲を注文することができます。日本全国だけでなく世界中に手甲を配送可能ですので、ぜひご利用ください。