お祭り衣装の定番の履き物が雪駄です。雪駄の読み方は「せった」です。お祭りだけでなく、男性が和服を着る時にもよく使用されている履き物です。
この記事では雪駄とはどのような履物なのか特徴について詳しく解説しています。また、何百年も前から日本に存在している雪駄が、どのような経緯で誕生したのか、そして雪駄の名前の由来についても解説します。
雪駄の履き方や歩き方については別の記事で詳しく解説しています。どうやって歩いたらいいのか知りたい人は、ぜひ関連記事もご覧ください。
目次
雪駄の歴史や由来を動画で解説
雪駄の歴史や名前の由来について動画で分かりやすく解説しています。ぜひご覧くださいね。
雪駄とはどのような履物なのか
雪駄の特徴
雪駄とはサンダルのような形をした日本の伝統的な履物です。和服を着る時に使用したり、お祭りに参加する時に履きます。
お祭りの時に使用する履物には雪駄の他にも地下足袋や草鞋(わらじ)があります。
お神輿を担いだり、屋台や山車を引いたりする人は履物が脱げてしまうと事故につながってしまうので、簡単に脱げない地下足袋や草鞋を履きます。もしお祭りで、お神輿を担いだり、屋台や山車を引くのでしたら、雪駄は危ないので履かないようにしてください。
お祭りで仲間と一緒にお祭り会場をブラブラ歩いたり、お神輿や屋台、山車の後ろをついて行くだけでしたら、雪駄を履いても大丈夫です。
雪駄の種類にはいろいろなものがあります。鼻緒、表地、底にいろいろな種類がありますので、これらの組み合わせで自分の好みの雪駄が選べるのも特徴です。
鼻緒は伝統的な白鼻緒だけでなく、本革のものや、ちりめん生地を使った華やかなデザインのものがあります。
また雪駄の表地は藁(わら)やトウキビ皮といった天然素材の草を編んだものや安価なビニール製のものなど、本当にたくさんの種類があります。
雪駄底はライト底というビニール素材の底や牛革の底など、たくさんの種類があります。
見た目や機能性などを基準に、好みの雪駄をぜひ探してみてください。
雪駄の種類については別の記事で詳しく解説しています。どのような表地や底があるのか、もっと詳細に知りたい人は、ぜひ関連記事もご覧ください。
雪駄は女性も履いていいの?
着物を着る時は男性のみが履く雪駄ですが、お祭りに参加する時に履く雪駄は男性だけでなく、女性が履いても大丈夫です。お祭りでお神輿を担いだり、屋台や山車を引いたりしないのでしたら、雪駄の方が女性にはおすすめです。
最近の雪駄はデザイン性の高いものが増えてきました。女性のお祭り衣装は華やかになってきていますので、地味な地下足袋や草鞋よりも雪駄がよく似合います。雪駄はいろいろな色や柄で作られたもの多いので、お祭り衣装のコーディネートがしやすいのが特徴です。
雪駄はかかとを出して履くもの
雪駄はかかとを出して履くのが正しいサイズ感です。かかとが出ていないと、雪駄のサイズが大きいです。お祭りで大きいサイズの雪駄を履いていると、後ろから雪駄を踏まれてしまい大変危険ですので、注意しましょう。
雪駄の鼻緒の付け根はサンダルと違い、雪駄のちょうど真ん中に付いています。なので、雪駄を履くと、足の小指や薬指が雪駄からはみ出してしまいます。これは雪駄のサイズが小さいわけではありません。雪駄とはそういう履物なんだということを理解しておいてください。
雪駄のサイズの正しい選び方については別の記事で詳しく解説しています。サイズ選びに迷ったら、ぜひ関連記事をご覧ください。
雪駄には岡足袋が必要
お祭りで雪駄を使用する時は、素足のままでは履きません。必ず岡足袋という雪駄専用の足袋を履いてから雪駄を履くようにしましょう。
素足のまま雪駄を履いてお祭りに参加すると、他の人に足を踏まれて怪我をしてしまいます。また、雪駄のサイズ感でも解説したように、雪駄を履くとかかとや足の小指が雪駄からはみ出します。石やガラスの破片など、地面に落ちているもので足を怪我してしまう危険性もあります。お祭りは人混みの中を歩くことがおおいので、事故や怪我を防ぐためにも、必ず岡足袋を履くようにしましょう。
雪駄の歴史
雪駄の誕生
古来、縄文時代から日本人は下駄(げた)や草履(ぞうり)といった履き物を履いていました。またワラで編んである草鞋(わらじ)と呼ばれる履き物も明治時代になって洋靴が普及するまで日本人は履いてきました。
この中でも雪駄の発祥は草鞋(わらじ)と言われています。
雪駄の発明者はいろいろな説があるのですが、茶道で有名な千利休が発明したのではないかという話が有名です。千利休が冬にお茶会に下駄を履いていくと、下駄(げた)の歯の間に雪が詰まってしまい歩きづらかったそうです。そこで草履(ぞうり)の底に牛革などの革を貼って補強して履いた履き物が雪駄のルーツと言われています。
その後、江戸時代になると今でいう警察官の役割をになっていた同心と呼ばれる人たちが、雪駄の裏に金具を付けて歩くたびに音をザーッザーッと立てながら雪駄を履くようになりました。「雪駄チャラチャラ」なんていう言葉があるように金具付きの雪駄は同心のトレードマークになったそうです。
雪駄の進化
もともと雪駄は藁や井草、竹の皮で編んだ表地を使用していましたが、現代に入り井草の編み模様をビニールに型押しした雪駄が生産されるようになりました。
また、雪駄底も牛革底の雪駄から硬質スポンジを使用したライト底と呼ばれる雪駄が作られるようになりました。これらにより雪駄が大量生産されるようになり、価格がリーズナブルになっていったようです。
雪駄の語源
雪駄はもともと「席駄」と呼ばれていたそうです。席田は「せきだ」と読みます。
「席」は草や竹の皮で編んだ履き物という意味があるそうです。また、「駄」は履き物という意味です。なので、「席駄」は草や竹などの植物で作られた履き物という意味になります。
この「席駄」が長年の間に発音が変わっていって、「せきだ」→「せっだ」→「せった」となっていったそうです。
ちなみに現在、せったの字に「雪」という文字が当てられているのは、雪の上を歩いても大丈夫という意味が込められているという説もあります。
雪駄の購入方法
店舗で購入
お祭りで使用する雪駄は祭り用品専門店の祭すみたやで購入することができます。ベタガネと呼ばれる金具付きの雪駄や本革雪駄など、いろいろな種類とサイズの雪駄を取り揃えています。実際に試着することもできますので、あなたにぴったりのサイズ選ぶことができます。ぜひご来店くださいね。
祭すみたや 助信駅前店
〒430-0911 静岡県浜松市中央区新津町14-1
電話 053-489-3398
メール info@sumitaya.co.jp
ネット通販で購入
雪駄は祭すみたやのネットショップでも購入することができます。お店に行くことができない人でも自宅のパソコンやスマホから簡単に雪駄を注文することができます。日本全国に配送していますので、ぜひご利用ください。
雪駄に関する記事
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