お祭り用品に血止めというものがあります。「ちどめ」って読みます。
血を止めるのっ!?!?
初めてお祭りに参加する人は「血止め」って聞くと、なにやら恐ろしいものを想像するかもしれませんね。
ちなみに、下の写真のヒザの下あたりに巻いている紐が「血止め」になります。
この記事では「血止め」の役割や由来について解説しています。この記事を読んで血止めが使いこなせるようになってくださいね。
血止めの役割と由来を動画で解説
血止めの役割や由来について、動画で分かりやすく解説しています。まずは動画をご覧ください。
血止めの由来について
江戸時代に活躍していた職業に「飛脚」(今で言う郵便屋さん)や「篭屋」(今でいうタクシードライバー)というものがありました。
江戸時代は自動車や電車なんてものはありませんから、飛脚や篭屋の人たちは毎日、江戸から京の都へと長距離を走っていました。
当時はスニーカーなんてありませんので、江戸時代の一般庶民はみんな「草鞋(わらじ)」と呼ばれる藁(わら)でつくったサンダルのようなものを履いていました。
草鞋は履く時に、草鞋に付いている藁の紐を足に巻きつけていくのですが、この藁の紐が最後に50cm~60cmくらい余ります。この余った紐を、脚にきつく巻きつけたのが始まりと言われています。
ヒザの下あたりに紐をきつく結んで血の流れを止めると、うっ血防止になり、長距離でも楽に走れたようです。そんなわけで、脚に結び付ける草鞋の余った紐のことを「血止め」と呼ばれるようになりました。
血止めの役割
現在では、草鞋を履いて長距離を毎日走る人はいなくなりました。そのため、うっ血防止で「血止め」を付けている人はまずいません。
飛脚の人が着ていた衣装は、現在のお祭り衣装とほぼ同じです。飛脚の人が付けていた血止めを真似することで、ファッションのアイテムの一つとして利用されています。
お祭り衣装って地味になりがちで、なかなか他の人と差をつけることができませんが、血止めを巻くことで足元のファッション性を高めることができます。お祭り衣装は足元がシンプルでつまらないので、血止めを使って他人と差をつけてくださいね。
血止めの種類
現在では、藁(わら)だけではなく、箱紐や真田紐、手より紐、ちりめん紐などを血止めにする人も多く見かけられます。その他にもアイデア次第でいろいろな素材の紐を血止めにして楽しむのもオススメです。
藁の血止め
もっとも伝統的な藁(わら)の素材の血止めです。元祖血止めなので、血止めが初めての人はまず藁から試してみるのもいいですね。歴史を感じてください。
箱紐・真田紐の血止め
カラフルな箱紐や真田紐を血止め替わりに使います。日本の伝統的な紐である箱紐はお祭り衣装との相性も抜群です。
手より紐の血止め
祭り用品専門店の祭すみたやのオリジナル血止めです。職人さんが1本1本、手で撚っている手作りの血止めです。たくさんの種類の色があるので、巻帯や雪駄の鼻緒の色に合わせて血止めを付けるのがオススメです。
ちりめん紐の血止め
歩くとチリンチリン音がなるカワイイ血止めです。ちりめんの紐も花柄など、華やかな柄が多いので、女性や子供にオススメの血止めです。
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