お祭り衣装の定番アイテムといえば、股引です。股引の読み方は「ももひき」や「またびき」です。地方によっては猿股(さるまた)や木股(きまた)、パッチなどとも呼ばれています。
股引のサイズ表を見ると大フトや小細、巾広丈長フトなど、一般的な衣類では見られないサイズ表記が多数あります。
股引はあまり履く機会のない衣装なので、サイズ選びがとっても難しいです。特に初めて股引を購入する人には、どのサイズを選んだらいいのかさっぱり分からないのではないでしょうか?
そこで、この記事では股引のサイズの正しい選び方について解説しています。
この記事を最後まで読んでいただくとこんなことが分かります。
- 股引のサイズの意味
- 股引のサイズ表の見方
- 股引の正しいサイズ感
- 股引のサイズの選び方
普通の洋服では見られない、大フトや小極細などの股引にしかない特有のサイズは、どういうサイズ感なのかについて説明しています。また、粋に股引を履きこなすためのサイズの選び方のコツについて動画と写真で分かりやすく解説しています。
この記事を参考にして、正しい股引のサイズを選べるようになってくださいね。
ちなみに、股引の履き方については別の記事で詳しく解説しています。股引はサイズ選びだけでなく、履くのも脱ぐのも難しいお祭り用品です。股引の履き方と脱ぎ方について知りたい人は関連記事をご覧ください。
目次
股引のサイズの意味
股引のサイズの意味を動画で解説
股引のサイズの意味やサイズ表の見方について動画で詳しく解説しています。まずは動画をご覧ください。
股引のサイズ表の見方
お祭り用品の有名ブランドである東京江戸一の股引のサイズ表をご覧ください。
小サイズや中サイズ、大サイズはなんとなくイメージできると思いますが、大フトとか巾広とか小細とか、サイズ表記が独特すぎて分かりにくいものもたくさんあります。
たくさんサイズがあるように見えますが、実は股引の基本サイズは5サイズのみです。
- 小
- 中
- 大
- 特大
- 巾広
この5サイズにそれぞれ細身タイプや太身タイプの調整バリエーションがあるのでサイズがたくさんあるように見えているわけです。
ちなみに小・中・大・特大サイズは一般的な洋服のS・M・L・LLサイズにあたります。
股引のサイズ表記 | 一般的な洋服のサイズ表記 |
小 | S |
中 | M |
大 | L |
特大 | LL (XL) |
巾広 | なし |
ここで注意点ですが、巾広サイズは特大サイズよりワンサイズ上の大きさという意味ではありません。巾広は10年くらい前までは肥満サイズと表記されていました。その名の通り、背は低くて肥満体の人向けのサイズになります。背の高い人向けのサイズではありませんのでご注意ください。巾広はお祭り衣装でしか見られない独特のサイズになりますので、対応する一般的な洋服のサイズがありません。
股引のサイズの意味
股引は、基本サイズ+基本サイズの調整分を組み合わせてサイズが表記されています。
たとえば、基本のサイズが「大」サイズの場合、基本の「大」サイズよりも太ももの部分やふくらはぎの部分が太く調整されたサイズが「大フト」という表記になります。「フト」というのは「太い」という意味です。
他にも、基本の「大」サイズよりも太ももの部分やふくらはぎの部分が細く調整されたサイズが「大細」や「大極細」という表記になります。
サイズの調整分の表記にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。〇には基本サイズ(小や中や大など)が入ります。
股引のサイズ表記 | 基本サイズとの違い |
〇細 | 基本サイズよりも細い |
〇極細 | 〇細よりもさらに細い |
〇フト | 基本サイズより太い |
〇特フト | 〇フトよりもさらに太い |
〇丈長 | 基本サイズより丈のみが長い |
〇超丈長 |
〇丈長よりもさらに丈が長い |
股引のサイズ表は一見するとサイズがたくさんあって訳が分からないかもしれませんが、基本のサイズ+基本のサイズからどのくらい調整されているかという組み合わせで出来ていることが理解できると、見やすくなると思います。
ちなみに、〇細と〇極細は女性用サイズになります。足首部分がかなり細いので、男性が履くと足が通りません。体が細い男性であっても、足の甲は女性よりも厚いので、かかと部分が引っかかってしまうためです。男性は〇細や〇極細といった細身の股引は履けませんのでご注意ください。
股引のサイズの選び方
股引のサイズの選び方を動画で解説
股引のサイズの選び方について動画で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
股引のサイズの正しい選び方
股引のサイズの意味とサイズ表の見方が分かったところで、サイズ表から正しい股引のサイズを選ぶ方法について解説していきます。
股引は身長と太ももまわりの太さでサイズを選びます。よくお問い合わせで身長と体重を伝えてくる人がいますが、体重は股引のサイズ選びには何の参考にもなりません。
身長は股引の丈の長さを決めるのに必要です。太ももまわりの太さは股引のシルエットの太さを決めるのに必要です。
股引のサイズを選ぶ時は、まず身長を測ってください。股引のサイズ表には対象の身長が記載されていますので、自分の身長に当てはまるものを探します。身長で股引の丈の長さが決まります。
続いて、太ももまわりの太さを測ってください。太ももまわりとは、股間の付け根から5cm下の部分の円周になります。
サイズ表には股廻り(ももまわり)の対象サイズが書かれています。サイズ表の股廻りの項目から自分の太もものまわりを測ったサイズを探します。股廻りで股引の太もも部分とふくらはぎ部分の太さが決まります。
自分の身長と太ももまわりのサイズが一致するサイズがあなたに合う股引のサイズになります。
股引のサイズ選びの例
例えば、身長165cmの人で太ももまわりが56cmの人は大フトを選んでください。
身長が182cmの人で太ももまわりが52cmの人は中超丈長か大丈長を選んでください。対象となるサイズが2つ以上ある場合は、自分の体形が基本サイズのどちらに近いかを参考にしてください。中超丈長か大丈長の場合は、自分の基本体型が中サイズに近いか、大サイズに近いかを考えます。普段、Mサイズ(M=中)のズボンを履いている場合は、中超丈長を選びます。普段、Lサイズ(L=大)のズボンを履いている場合は、大丈長を選びます。
股引の正しいサイズ感
股引のちょうどいいサイズの基本はピチピチに履くことです。座ると破れてしまうんじゃないか!と心配になるくらいピチピチにきつく履くのが正しいサイズ感です。
股引は江戸時代の粋な江戸っ子たちが履いていた衣装です。江戸っ子たちはどんなに苦しくても苦しくない!と言い張って、どれだけやせ我慢ができるかで粋さを競っていました。ピチピチの股引を履くと本当に苦しいです。でも、苦しくても涼しい顔をしているのが格好よかったんです。股引という衣装はそんな江戸のやせ我慢文化を受け継いでいるので、粋なお祭り参加者は好んでピチピチの股引を履くんですね。
とはいえ、あまりにもピチピチだと苦しいので、ちょっとゆとりがあるくらいのサイズを選ばれる方が最近は増えています。
股引の裾(すそ)はくるぶしの上くらいまでが正解です。
普段履くズボンですと、裾(すそ)はかかとまであるので違和感があるかもしれません。でも、ちょっと短いんじゃないの?というくらいが股引ではちょうどいい丈の長さです。
股引の粋な履きこなし方については別の記事で詳しく解説しています。粋な江戸っ子を目指したい人は、ぜひ関連記事をご覧ください。
女性用サイズの股引とは!?
股引には女性用サイズがある商品もあります。
女性用の股引には特徴が2つあります。
- 股上(またがみ)が深い
- ふくらはぎから裾口(すそぐち)にかけて細い
女性の方が一般的な股引を着用すると、ウエストラインはだぶつき、ヒップ廻りはきゅうくつとなり、動きにも違和感が生じますが、女性用の股引は女性の腰骨の位置やヒップの大きさに合わせてありますので、女性の体型にぴったりフィットして履くことができます。
もちろん女性用の股引を男性が着ても構わないのですが、女性用の股引は裾口がかなり細いので、男性だとかかとが入らない場合が多いです。とくに「中細」や「大極細」といった「〇細」や「〇極細」は男性の場合、かかとでひっかかってしまい履くことができませんのでご注意ください。
股引を購入する方法
店舗で購入
お祭りで使用する股引は祭り用品専門店の祭すみたやで購入することができます。静岡県浜松市にある店舗では、全サイズのサイズ見本を取り揃えています。実際に試着して自分にぴったり合ったサイズを選ぶことができます。サイズや種類を豊富に取り揃えていますので、ぜひご来店ください。
祭すみたや 助信駅前店
〒430-0911 静岡県浜松市中央区新津町14-1
電話:053-489-3398
メール:info@sumitaya.co.jp
※ 遠州鉄道 助信駅から徒歩1分
※ 大駐車場完備
ネット通販で購入
股引は祭すみたやのネットショップでも購入することができます。お店に行くことができない人でも、自宅やスマホから簡単に股引を注文することができます。日本全国に配送していますのでぜひご利用ください。サイズが合わない場合は、サイズ交換が可能ですのでご安心ください。