お祭り衣装の足元は地下足袋や雪駄などいろいろありますが、一番粋でかっこいいのが草鞋です。草鞋の読み方はわらじです。地下足袋や雪駄よりも歴史がかなり古く、文献によると草鞋は平安時代から庶民のあいだで使用されていました。草鞋の原型のような履物は、なんと縄文時代から使われています。
お祭り衣装の由来である江戸時代の大工さんや飛脚の人もみんな草鞋を履いていました。なので、草鞋は祭り衣装の足元の元祖ともいえる履き物です。
この記事では草鞋のサイズの選び方や履き方、そして脱ぎ方について動画と写真で分かりやすく解説しています。この記事を最後まで読んでいただければ、お祭りで使用する草鞋のことが全て分かります。
目次
草鞋の履き方を動画で解説
草鞋の履き方と脱ぎ方を動画で解説しています。写真と文字ですと説明するのが難しいので、まずは動画でイメージをつかんでみてください。
草鞋のサイズの選び方
草鞋のサイズの選び方というタイトルを書いておいて申し訳ないのですが、実は草鞋はワンサイズしかないんです。
足のサイズが大きい人はどうすればいいの?
という疑問があるかもしれませんが、足のサイズが大きくなればなるほど草鞋からつま先部分がはみ出していくのが正しいサイズ感になります。
どんなに足が小さい人でも、草鞋を履くとつま先部分は草鞋から必ずはみ出してしまいます。だからといって、草鞋のサイズが小さいわけでは決してありません。草鞋とはそういう履き物です。
とはいえ、つま先がはみ出した状態ですと、外で歩くと足を怪我してしまいますよね。そこで、草鞋を履く時に必ず必要になってくるお祭り用品があるんです!
草鞋を履く時に必要なアイテム
草鞋を履く時は草鞋だけで使うことができません。草鞋を履く時には必要になるお祭り用品がいくつかあります。すべて祭り用品専門店の祭すみたやで購入することができます。ネットショップへのリンクも掲載していますので是非ご利用ください。
【1】草鞋(わらじ)
草鞋にはひょうたん型やたわら型(小判型)などの種類があります。お祭りでは粋な形のひょうたん型がよく使用されます。
【2】わらじ掛け足袋
草鞋だけで履くとつま先部分が草鞋から必ずはみ出してしまいますので、外を歩くと足が痛くて歩けません。そこで、必ず草鞋専用の足袋である草鞋掛け足袋と一緒に履くようにしてください。草鞋掛け足袋は「わらじがけたび」と読みます。たまに地下足袋や着物用の足袋を履いて草鞋を履いている人を見かけますが、見た目がおかしいばかりか、草鞋がすぐに切れてしまったり、足を怪我したりする恐れがあるので地下足袋は普通の足袋は絶対に使用しないでください。
草鞋掛け足袋の履き方については別の記事で詳しく解説しています。足が痛くなりにくくするためのテクニックについても解説していますので、草鞋掛け足袋の使い方が気になる人は関連記事をご覧ください。
【3】草鞋掛け足袋用インソール
草鞋は外で歩くと地面の衝撃が直に伝わってきます。長時間草鞋を履いていると、かなり痛くなってきます。そこでおすすめなのが、草鞋掛け足袋専用の中敷きインソールです。中敷きを入れるだけで、クッション性がアップするのが長時間歩いても足が痛くなりにくくなります。
予備の草鞋を準備しておこう
草鞋は天然の藁(わら)でできているので、とっても切れやすいです。特にアスファルトの上で歩いていると切れてしまうことがよくあります。草鞋が切れると履けなくなってしまうので、必ず予備の草鞋を1足は持ち歩くようにしましょう。
呼びを持ち歩くの面倒くさいという人は、ビニール製の草鞋がおすすめです。見た目は藁(わら)の草鞋とほとんど同じですが、ビニールでできているので切れにくいです。
草鞋の履き方の手順
【1】まず草鞋の方向について解説します。どちらが前で、どちらが後ろなのか!?長い藁(わら)の紐が付いている方が前です。2つの輪っかが付いている方が後ろです。
【2】長い紐を草鞋の側面にある前の方の小さな穴に通してください。
【3】後ろの2つの輪っかを草鞋の側面にある後ろの方の小さな穴に通してください。
【4】長い紐を交差するようにして【3】で作った穴に通してください。左右の紐を両方とも同じように通します。
【5】草鞋掛け足袋を足に履いたら、草鞋を足に通してください。
【6】片方の長い紐(右足の場合は右の紐)を足の甲の上から下へ巻きつけて草鞋の後ろの隙間に通してください。
【7】もう片方の長い紐(右足の場合は左の紐)を甲の上で三角形になるように曲げます。
【8】【7】の紐を【6】の紐を通した場所と同じ隙間に通してください。
【9】【6】で通した紐と【8】で通した紐を一緒にして、【7】で作った三角形に通してください。
【10】草鞋が外れないようにきつく紐を締めつけてください。
【11】長い紐をこま結びにして【7】で作った三角形にひっかけてください。
【12】こま結びした後の余った紐の部分はハサミで切ってください。
余談ですが、この余った藁(わら)の紐をひざの下に結びつけたのが、 血止めの発祥なんです。
【13】両足とも草鞋を履いて完成です。
ちょいと練習が必要ですが、慣れれば簡単に履くことができるようになります。初心者の人はお祭り本番までにいっぱい練習してくださいね。
草鞋の脱ぎ方
家に入ったり出たりするたびに草鞋を全てほどかないといけないかと心配されている人も多いと思います。家に入って、また外に出るたびに草鞋の履き方で解説したことをやっていたんでは時間がかかって大変ですよね。
でもご安心ください。一度草鞋を履けてしまえば、草鞋を一時的に脱ぐのはとっても簡単です。
草鞋を脱ぐときは草鞋の履き方の【11】で作ったこま結びの部分を三角形になっている紐から外してあげれば、簡単に脱ぐことができます。
再度履くときは、再度こま結びをひっかけてあげればいいだけです。一度草鞋の形が完成してしまえば、 脱ぎ履きはとっても簡単なんです。お祭り初心者の人はお祭り本番までに草鞋の脱ぎ方もいっぱい練習してくださいね。
草鞋を購入する方法
店舗で購入
お祭りで使用する草鞋は祭り用品専門店の祭すみたやで購入することができます。いろいろな種類の草鞋をご用意しています。実際に実物を確認することもできますので、ぜひご来店くださいね。草鞋の履き方が分からない人はお店のスタッフに声をかけていただければ、草鞋の履き方を解説させていただきます。
祭すみたや 助信駅前店
〒430-0911 静岡県浜松市中央区新津町14-1
電話:053-489-3398
メール:info@sumitaya.co.jp
※ 遠州鉄道 助信駅から徒歩1分
※ 大駐車場完備
ネット通販で購入
お祭り用の草鞋は祭すみたやのネットショップでも購入することができます。お店に行くことができない人でも、自宅やスマホから簡単に草鞋を注文することができます。日本全国に配送可能ですので、ぜひご利用ください。