祭り用品専門店の祭すみたやでは町会や神輿会などの団体向けの法被や、イベントで使用する会社や学校向けの法被をオーダーメイドで制作しています。法被の読み方は「はっぴ」です。
今までは既製品の法被を使っていたけど、メンバーが増えてきたので、新たにオリジナルデザインの法被を作りたいといった町会や、古くなったデザインの法被をリニューアルしたいといった神輿会の担当者様から数多くのお問い合わせをいただいています。
また、イベントに参加する時に着る会社の名前とロゴが入ったオリジナル法被が欲しいという総務担当様からのお問い合わせもたくさんいただいています。
そこでこの記事では、祭り用品専門店の祭すみたやでどのような種類の法被や半纏が注文できるのかについて解説しています。また、法被や半纏を新しく作る時の全体の流れについても詳しく解説しています。町会や神輿会、会社で法被の注文担当になってしまった人の参考になれば幸いです。
法被と半纏は何が違うの?って疑問に思っている人も多いと思いますので、補足しておきますね。もともとは用途が違った法被と半纏ですが、江戸時代ごろから法被と半纏は同じ意味で使用されるようになってきました。ですので、この記事では法被も半纏も同じ意味で使用しています。
オリジナルデザインの法被は祭り用品専門店の祭すみたやで注文することができます。見積り書は無料で作らせていただきますので、お気軽にご相談ください。デザインはプロの半纏職人が無料でお作りしています。(別途デザイン料が必要になる場合があります。)祭すみたやは日本全国にある染め屋さんと取引しています。ご希望の予算や内容に合った法被をご提案させていただきますので、安心して依頼することができます。
祭すみたや 助信駅前店
〒430-0911 静岡県浜松市中央区新津町14-1
電話:053-489-3398
メール:info@sumitaya.co.jp
この記事では、町会や神輿会などの団体向けの法被の作り方について解説をしています。個人向けの法被の注文方法は別の記事で詳しく解説しています。個人向けの法被については関連記事をご覧ください。
目次
法被・半纏の種類
オリジナルデザインの法被には大きく分けて次の2種類あります。
- 印半纏
- イベント法被
印半纏とは
町会や神輿会などの団体がお祭りに参加する時に着るために配布している法被のことを印半纏といいます。印半纏の読み方は「しるしばんてん」です。
法被の衿(えり)には町会や神輿会などの会の名前が入っています。そして、背中には大紋(だいもん)と呼ばれる会のマークが入っています。同じ団体に所属している人たちがおそろいの法被を着ることで、周りの人にその人の所属が分かるようになっています。また、同じ法被を着ることで、仲間意識が自然と高まります。会のシンボルと言われるほど重要なお祭りアイテムが印半纏です。
印半纏は一度購入すると、何十年間も同じものを着ます。毎年コロコロ買い替えるような衣装ではありません。そのため、長年使用したり洗濯したりしても劣化しにくいように、耐久性が求められます。法被を丈夫にするために厚手の生地で作る場合が多いです。縫製もほどけにくいように細かいところまで丁寧に仕上げています。背当てや袖裏生地など、擦れやすい部分は補強されていたりします。
また、印半纏は年数が経っていくうちに色落ちしていって、なんとも言えない味のある風合いになっていきます。印半纏と一緒に年を重ねながら、ちょっとずつ育てていくのがお祭りの醍醐味の一つでもあります。そのため、毎年ちょっとずつ色落ちしていく本染めと呼ばれる染色技法で作られることが多いです。
価格についてですが、何十年も着ることを前提として作るので、どうしても印半纏は高額になってしまいます。生地や染め方にもよりますが、だいたい10,000円~100,000円くらい1着あたりかかります。価格の相場としては20,000円前後のものが多いです。
イベント法被とは
会社や学校などのイベントで着るのがイベント法被です。大安売りのセールイベントで電気屋さんがよく着ている法被と言えば、イメージできる人も多いのではないでしょうか。
イベント法被の衿(えり)には会社や学校の名前や大売出し・セールなどの文字を入れたりします。背中には会社や学校のマークや祭といった文字を入れたりします。
イベント法被は1回しか着ない場合が多いです。そのため、リーズナブルな価格におさえることを重視しているお客様が多いです。
生地は薄手の綿やポリエステルの生地が多いです。イベント法被はスーツや学生服などの上に着ることが多いので、薄手の生地の方が動きやすいです。また、背当てが無かったり、袖口の裏生地が無かったりと、作りや縫製も簡略化されています。
染め方はプリントや昇華転写と呼ばれる染色技法で作られます。Tシャツやのぼりを作る時に使用される染色技法なのですが、とにかく価格をおさえることができます。価格は安くても完成品の見た目は印刷したかのようにとってもきれいなので特徴です。
価格の相場は1着あたり5,000円前後です。
印半纏とイベント法被の違い
印半纏とイベント法被の違いについてまとめました。お祭りとイベントで法被の使用回数が異なるので、それぞれに最適な法被の作り方をします。
印半纏 | イベント法被 | |
用途 | 地元、神社などのお祭りで着る | 会社や学校などのイベントで着る |
使用回数 | 一度購入したら何十年も同じものを着る | 1回しか着ない場合が多い |
染め方 | 本染め・機械染め・インクジェット | プリント・昇華転写 |
生地 | 厚手の生地 | 薄手の生地 |
作り | 細かいところまで丁寧 | 簡略化されている |
価格相場 | 20,000円前後 | 5,000円前後 |
印半纏の種類
祭り用品専門店の祭すみたやで制作可能な印半纏の種類をご紹介します。
印半纏は大きく分けて3種類あります。
- 本染め印半纏
- 機械染め印半纏
- インクジェット印半纏
もちろんそれぞれに大人用サイズと子供用サイズの制作が可能です。
本染め印半纏
印半纏の代表的なものが本染めの印半纏です。半纏職人が1着づつ手作業で染めていきます。手作り独特の風合いがありますので、もっとも印半纏っぽい仕上がりになります。染めムラや染料のにじみがありますが、そこがまた良い味となっています。
本染め印半纏はネットショップからでも注文することができます。1枚からご注文できますので、お気軽にご利用ください。枚数が多い場合はネットショップの金額よりも安く制作することができますので、祭すみたやにご相談ください。
本染め印半纏はどうやって染めるの?
一言で本染めと言っても、いろいろな染め方があります。
- 反応染め
- 硫化染め
- 抜染
- 藍染め など
デザインや使用する色によって、ご希望の法被を実現するための染色方法が異なります。祭すみたやでは、お客様のご希望のデザインによって最適な染色方法をご提案しています。お客様が染色方法を意識することは特にありませんのでご安心ください。
法被の染め方の違いについては別の記事で詳しく解説しています。どのような作業工程で染めているのか気になる人は、ぜひ関連記事をご覧ください。
本染め印半纏の生地
印半纏の生地は綿素材が基本です。生地の織り方によって、いろいろな種類があります。
- 平織り生地
- スラブ生地
- 刺子生地
- 綿絽生地 など
生地はお好みで選んでいただければ大丈夫です。祭すみたやでは生地見本サンプルもご用意しています。どのような生地なのか気になる人にはご注文後、実際に見ていただくために生地見本サンプルを郵送することも可能です。
生地の種類については別の記事で詳しく解説しています。生地ごとにどのような特徴があるのか知りたい人は、ぜひ関連記事をご覧ください。
機械染め印半纏
大量の枚数の印半纏を作りたい場合や、総柄の印半纏を作りたい場合は、機械染めがおすすめです。
機械染め印半纏はどうやって染めるの?
半纏職人が1点ずつ手で染める本染めと違い、機械で大量に染めるので、リーズナブルに制作することができます。また、細かい総柄が入った複雑なデザインの印半纏も制作することができます。ただし、1回のご注文につき最低ロットが10枚以上になります。1~2枚といった少量の注文はできませんのでご注意ください。
機械染め印半纏の生地
生地は本染め同様、平織り生地やスラブ生地など、いろいろな種類をご用意していますので、お客様のご希望に合わせて制作可能です。
インクジェット印半纏
最新の技術であるインクジェット染色で制作する印半纏です。1枚から制作することができますので、小ロットの注文にも対応可能です。本染めの印半纏を作る前に、どのような完成イメージなるのか確認するために、見本としてインクジェット染色で印半纏を作るお客様も多いです。
インクジェット印半纏はどうやって染めるの?
白色の生地に、生地専用のインクジェットプリンターで染料を吹き付けて染めます。フルカラーで染めることができます。どんなに細かいデザインでも染めることができるため、複雑なデザインの印半纏に最適な染め方です。
インクジェット印半纏の生地
生地も平織り生地やスラブ生地、刺子生地など、いろいろな種類がありますので、お客様のご希望に合わせて制作可能です。
また、インクジェット染色はポリエステルの生地に染めることも可能です。着物のような風合いの法被を作ることができます。色数に制限がありませんので、振袖着物のように華やかなデザインの法被も制作可能です。
よさこい祭りの踊り子さんたちが着ている着物のような派手なポリエステル素材の法被は、このインクジェット染色で作られたものが多いです。
インクジェット印半纏は色落ちするの?
インクジェット染色と聞くと、紙に印刷する家庭用のインクジェットプリンターを連想して、「水で簡単に色落ちしてしまうのでは?」と心配される方がいらっしゃいます。でも、ご安心ください!!生地用のインクジェットプリンターで使用する染料は簡単には色落ちしません。
生地用のインクジェットは、染める工程は機械を使って行いますが、使用している染料は本染めと同じものです。職人さんが手で染める時に使用している染料と同じものを使用しているので、色落ち具合は本染めの法被と同じです。
ただし、顔料の染料を使用しているため、漂白剤を使用すると色がはげてしまいます。インクジェット染色の法被は漂白剤を使った洗濯はできませんのでご注意ください。
インクジェット染色の特色については、別の記事で詳しく解説しています。インクジェット染色で法被の制作を希望の方は、関連記事もぜひご覧ください。
子供用サイズの印半纏
大人用サイズの印半纏と同様に、子供用サイズの印半纏も作ることができます。
染め方は大人用と同様に本染めや機械染め、インクジェット染めで制作することができます。また生地もお客様のご希望に合わせて、平織り生地や刺子生地などで制作可能です。
子供の参加者が多いお祭りでしたら、子供用サイズのおそろいの印半纏を用意することをおすすめします。世代を超えた地域交流がお祭りの重要な開催意義の一つです。子供のころからお祭りに慣れ親しんでもらうことで、将来のお祭りの担い手を育てることができます。そのためのアイテムが大人が着ている法被と全く同じデザインの子供用サイズの法被です。
子供用の印半纏のサイズについては別の記事で詳しく解説しています。子供用のサイズ展開について知りたい人は、ぜひ関連記事をご覧ください。
イベント法被の種類
祭すみたやで制作可能なイベント法被の種類について解説します。
オリジナルデザインのイベント法被には大きく分けて2種類の作り方があります。
- プリント名入れイベント法被
- 昇華転写イベント法被
プリント名入れイベント法被
既製品の法被にプリントで名入れします。イベント法被の衿(えり)の部分は無地になっているものが多いです。この衿に会社や学校などの名前を入れることで簡単にイベント法被を制作することができます。もちろん、背中に会社のロゴなどをプリントで入れることも可能です。
プリントのイベント法被は1枚から制作可能です。また、納期は最短で3~4日ほどで制作できますので、急いでいる場合にもおすすめです。
制作費用は1枚だけ作る場合は10,000円前後かかりますが、プリントは大量に作るとどんどん安くなっていきます。10枚まとめて制作すれば1枚あたり5,000円前後で制作可能です。
簡単に早くイベント法被を作りたい人はプリント名入れがぴったりです。
プリントのイベント法被はネットショップからでも簡単に注文することができます。遠方でお店に行くことができない人は、ぜひネットショップをご利用ください。
昇華転写イベント法被
既製品の法被を使うのではなく、すべてオリジナルデザインでイベント法被を作りたい場合は、昇華転写のイベント法被がおすすめです。昇華転写の読み方は「しょうかてんしゃ」です。
昇華転写とは特殊な紙に印刷したデザインに熱を加えることによって、生地にデザインを転写する染め方です。発色がよく、リーズナブルに制作できるのが特徴です。
生地はポリエステル生地を使用します。会社や学校などのイベントでは、動き回ることが多いので、軽くて柔らかいポリエステル生地が向いています。
昇華転写イベント法被は1枚から制作可能です。祭すみたやの場合、何枚作っても1枚あたり5,500円均一で制作できます。
イベント法被は祭すみたやのネットショップから注文することができます。デザイン料はもちろん無料です。(別途デザイン料が必要になる場合があります。)1枚から制作しますので、小ロットにも対応可能です。
オリジナルの激安イベント法被の詳細については別の記事で詳しく解説しています。激安イベント法被の仕様や注文方法について知りたい人は、ぜひ関連記事をご覧ください。
オリジナル法被の注文方法
オリジナルデザインの法被を新たに作る時の流れを解説します。作り方にもよりますが、納期に1か月~2か月ほどお時間がかかりますので、ご利用日の3か月前から打ち合わせを開始します。
【1】デザインのイメージを伝える
ご希望の法被のデザインを簡単なイラストで大丈夫ですので、手描きでイメージを描いてきていただけると打ち合わせがスムーズです。ご注文をいただいた後、プロの半纏職人がデザインを清書しますのでご安心ください。イメージイラスト記入用の下書きテンプレート用紙がありますので、ダウンロードしてご利用ください。デザインの下書き用紙を見ながら打ち合わせさせていただきます。実現可能なデザインと不可能なデザインもアドバイスさせていただきます。
※大紋やマークを一から制作する場合や、人物・動植物などのイラストを一から制作する場合は、別途デザイン料がかかります。また、デザインによってはデータの入稿をお願いする場合があります。詳細につきましては祭すみたやにお問い合わせください。
【2】色を決める
法被のベース色や文字の色を決めます。実際の生地に染色したカラーサンプルもご用意しています。カラーサンプル帳の貸し出しも可能ですので、メンバーの皆様でゆっくり検討してください。なお、カラーサンプル帳の貸し出しはご来店のお客様のみになります。遠方の方でご来店が難しい場合は、下記のボタンからカラーサンプル帳のデータがダウンロードできますので、ぜひご利用ください。
【3】生地を決める
法被の生地を選んでください。生地サンプルをご用意していますので、ご来店いただけば、実際の生地を見ていただくことができます。
【4】サイズを決める
お店にご来店いただければ、法被のサイズ見本をご用意しております。サイズ見本を試着していただくことで、体型にあったサイズを選ぶことができます。遠方のお客様や町内全員の法被・半纏の注文を取りたいと考えているお客様のために、サイズの寸法表のお渡しも可能です。回覧板などで注文を取る際にお役立てください。なお、イベント法被はワンサイズ(大人用フリーサイズ)のみになりますのでご了承ください。
法被のサイズの選び方については別の記事で詳しく解説しています。自分に合った法被のサイズが分からない人は、ぜひ関連記事をご覧ください。
【5】注文書に必要事項を記入
注文書にお客様の連絡先を記入してください。サイズや枚数など、ご注文内容に間違いがないかご確認ください。
【6】代金の支払い
お見積りができ次第、メール、FAX、LINEでご連絡させていただきます。お見積り内容でよろしければご請求書をお送りさせていただきます。代金は全額前払いになります。ご入金確認後にデザインの完成イメージ画像を制作させていただきます。ご注文後のキャンセルはできませんので、あらかじめご了承ください。
【7】デザインを確認
デザインが完成次第、LINEまたはメールにてデザインのイメージ画像をお送りさせていただきます。修正箇所がありましたら、お気軽にご指示ください。
【8】法被を制作
法被のデザインが確定したら、制作を開始します。1点1点、心を込めてプロの職人が制作いたします。完成までしばらくお待ちください。
【9】完成
法被・半纏が完成次第、電話やメール、LINEでご連絡いたします。お店まで引き取りに来てください。宅配便で配送も可能です。
オリジナル法被のご相談方法
来店・電話でのご相談
祭り用品専門店の祭すみたやでは法被の制作に関するご質問やご相談を受け付けております。お気軽にご来店ください。お電話でのご相談もお受けしております。分からないことがありましたら、お気軽にお問合せください。
祭すみたや 助信駅前店
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電話 : 053-489-3398
FAX : 053-489-3396
メール : info@sumitaya.co.jp
ご相談フォーム
法被に関するご質問はお問い合わせフォームからも受け付けております。下記フォームにご相談内容をご記入ください。デザインの下書きイメージ用紙を写真で撮影して添付していただけるとお話がスムーズにすすみます。
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